最近大ブームと言っていいほどの活況をみせているプラネタリウム業界。特に家庭用プラネタリウムがバカ売れ状態で、かなりの普及をみせています。その中でもブームの牽引車ともいえるのがセガトイズ社製「ホームスター」。2005年8月に発売されると、メーカーの初年度出荷目標1万台を大きく上回り、11月末時点で5万台を記録したとのこと。また少々方向性が違うのですが、学研が9月発売した「大人の科学マガジン Vol.09」が付録にピンホール式プラネタリウム「マイスター」の組立キットを付けたところ、10月末で7万部超とのことでした。
とまあ大ブームなわけですが、このブームの真ん中にはある人がいます。そう、ご存じ大平貴之さんです。個人の手作りで業務用プラネタリウムを越える性能を持つ機器を作り出したという、まあトンデモなお方です(失礼)。しかしながらそのブレイク具合といったら大変なもので、ネスカフェのCMを知らない方はいないでしょう。また8月に放映されたTVドラマ「星に願いを〜七畳間で生まれた410万の星」をご覧になった方も多いでしょうね。で前述の2つの家庭用プラネタリウムには大平さんの持つ、とんでもない数の星を投影する技術が盛り込まれているわけです。
家庭用プラネタリウムには大きく分けて2種類の方式があります。まずは従来からある「ピンホール式」。これは光源(豆電球など)に星の穴を開けたかぶせものをしたもの、と言えばいいでしょうか。原理的には影絵の逆バージョンです。ピンホール式は部品も少なく作るのが簡単なので、従来から科学玩具的なポジションで製造販売されていました。大人の科学付録もこのタイプですが、大平さんの魔法によって究極のピンホール式と賞賛されています。
次に光学式(またはレンズ式)というものがあります。こちらは高精細度を要求される業務用(科学館等で使用するタイプ)プラネタリウムと同じ方式です。原理的にはスライドプロジェクターのようなものとお考え下さい。この方式を初めて家庭用プラネタリウムで採用したのが「ホームスター」です。もちろん家庭用ということで簡略化はしてありますが、そのシャープな星像と圧倒的な星の数は瞬く間に人々の心をとらえたのです。
少々前置きが長くなりました。それでは今一般的に購入可能な機種を表にまとめます。
※1:噂によると6〜7万個だとか?(星兄情報/笑)
※2:南天の恒星原板を入れたときに使用します。
ご購入の参考になれば幸いです。
(記:コバヤシミチオ)
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