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第4回 「コニカミノルタプラネタリウム“満天” in Sunshine City」 リニューアル 
2007.10.11 Thu.


 

●リニューアルオープン記者発表会レポート

 2007年9月3日よりリニューアル工事により休館していた「コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City」(以下“満天”)。いよいよ工事が完了し、10月11日に記者発表会が催されました。その模様をお届けいたします。

 

満天全景

リニューアル後の“満天”(後方より)

 

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 記者発表会は11時より、以下の式次第で始まりました。

コニカミノルタホールディングス株式会社代表執行役社長太田義勝氏よりご挨拶
コニカミノルタプラネタリウム株式会社代表取締役社長今井裕司氏よりプレゼンテーション
  「“満天”今日までのあゆみとこれから」
・“満天”統括プロデューサー北畠一範氏からリニューアル概要説明
・番組ダイジェスト上映、星空投映
・質疑応答
・フォトセッション
(昼食&ドーム内撮影時間)
・秋番組上映(恋するオーロラPASSPORT TO THE UNIVERSE

両社長&満天ガールズ

両社長と満天ガールズ

 

 さてみなさんの興味はやはり「リニューアルで何がどう変わったのか」ということですよね。今回のリニューアルの要点は4つ、以下プレス配付資料から転載です。

1.最新プラネタリウム投映機による美しい星の輝き
“満天”ではこれまでも、光学式プラネタリウム投映機によるリアルな星空を大切にしてきました。今回、最新のプラネタリウム投映機「インフィニウムS」を導入。メタルハライドランプの光を光ファイバーの束に集める構造によって、よりシャープに輝きを増した満天の星空を再現します。


2.新リクライニングシートでさらにリラックス
番組をもっとリラックスしてご鑑賞いただけるよう、座席数を288席から215席に減らしてワイドなリクライニングシートに一新。特注の新シートには肘掛けを上げる機能も付加されており、カップルシートとしてもご利用いただけます。


3.より臨場館を増した音響システム
従来のドーム壁面のスピーカーに加え、中央のプラネタリウム投映機周りにもスピーカーを追加。臨場感を増した高品位な立体音響で、さまざまなアーティストの音楽や壮大な宇宙シーンの迫力あるサウンドを体感いただけます。


4.照明設備の増強による幻想空間の演出
床面をほのかに照らすLED照明、プラネタリウム投映機のライトアップといった、照明設備を新たに追加。季節や番組によって照明効果を変えることによって、日常から離れた幻想的な劇場空間を演出していきます。

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 ではこれらのポイントについて私なりに解説を加えていきましょう。

 

インフィニウムS 1.についてはサンシャインプラネタリウム時代から14年以上に渡って活躍してきた「インフィニウムγ(ガンマ)」が退役、代わって最新鋭機「インフィニウムS」にリプレイスされました。では私たちが投映された星空を見たときに何が変わったかというと、星の色がより白くシャープになりました。一言で言えばクールな星空って感じでしょうか?インフィニウムの瞬き機能と相まって、冬の星空が好きな私としてはかなり好みです!

 

新リクライニングシート 2.のリクライニングシートは文句無く大歓迎の改良点。ようやくプラネタリウムもシネコンのシートに負けないものとなり、ゆっくり楽しめるようになりました。肘掛けは席の両側にあり、隣の人の肘を気にすることも減るでしょう。しかも肘掛けを上げることによって、カップルはもとより、お隣が身内ならばさらに余裕のある空間を作れます。これは身体の大きな私にとっては非常に助かりますね。

 

この中にもスピーカーが 3.の音は言葉でお伝えしづらいので実際にお聴きいただくしかないと思いますが、音楽ものの多い満天としては必要不可欠な改良点だったと思います。もちろん効果はバッチリで、これまで少々だらしなく聞こえていたドラムのキックや弦の響きなどが大幅に改善され、音楽に耳を傾けるに充分な環境となりました。全体的にはフラットに調整されているイメージなのですが、満天の客層を考えるともう少し派手目な音作りでも良かったかもしれません?あと気になった点が一つあるのですが、これは後述。

 

LED照明 4.の照明強化は空間の雰囲気の向上に一役かっています。プラネタリウムマシンのライトアップは、本来なら旧機種のガンマ君の方がメカメカしくてより映えたかもしれませんが(笑)、スマートなS君もライトアップされるとどこか誇らしげで、プラネタリウム好きは思わずニヤリとしてしまいそうなニクイ演出です。また座席下と投映機下に設けられたLED照明はゆっくりと色を変え、高級感を演出しています。ちょっとだけ気になったことは、このLED照明、消えるときにパッと消えちゃうんです……やっぱりここはふわっと消えて欲しいわけで、こういう細かい部分がムード作りには案外効くんですよね〜。もし手軽にできるなら是非改良を、と要望だけ書いておきましょう!

 

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 ではここで秋番組の感想などを。

 

 まずは「山崎まさよし×満天 恋するオーロラ」。これは写真家の坂本昇久さんが撮影されたイエローナイフのオーロラを見せながら、山崎まさよしさんの歌の数々をたっぷり聴かせようというもの。さらにナレーターは別所哲也さんを起用という豪華キャストです。オーロラ好きの方や山崎まさよしさんファンの方はもちろん、美しい映像と音楽に囲まれてマッタリしたい方にはピッタリ。

 

 そしてもう一本が「PASSPORT TO THE UNIVERSE いま、遙かなる銀河へ」。こちらは日本橋HD DVDプラネタリウムでも公開され話題となったアメリカ自然史博物館NASA制作の「PASSPORT TO THE UNIVERSE」をベースにオリジナルの星座解説を加え、さらに全体を通して一つのストーリーに統合したもの。単なる日本語化に止まらず、「PASSPORT TO THE UNIVERSE」の部分を劇中劇的に扱い、あくまでロマンチック&ファンタジックにみせる演出は白眉です!デートでどちらか一本を見るならば(笑)、プラネタリウムっぽさという点においてもこちらをオススメしておきましょう。

 

 さて最後に音響のところでちょっと書いた気になった点を。私の座った席付近固有の問題かもしれませんが、どちらの番組もなぜかナレーションだけがこもったような感じがしました。音楽などはクリアに聞こえていたので、もしかすると調整不足だった(もしくは投映機下部に新たに設けられたスピーカあたりに課題?)のかもしれません。この辺も改善を期待しましょう。

 

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 今回の“満天”リニューアルにおいて、恒星投映機のリプレイスという基本性能の強化と並んでアメニティの改善に取り組んだことには大きな意義があると言えるでしょう。どんなに素晴らしい番組をかけても身体的・精神的に快適に過ごせなければ番組に集中することは出来ません。これはエンタテイメントでも学習でも同じだと思います。快適性能にも磨きをかけた“満天”は、さらにリピーターを増やすことでしょうね。今後新規オープンやリニューアルされる館も、アメニティ重視という点についてはぜひ追従していただけるよう期待したいと思います。

 

カップル限定?

リニューアルを象徴する?
スペシャルカラーのペアシート

 

(取材協力:コニカミノルタプラネタリウム株式会社

 

(記・撮影:コバヤシミチオ)


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